2014年09月28日

BS放送の収録

BS放送インタビュー撮影昨年のフジテレビ『ホンマでっかTV!』出演に続き、BS放送の番組制作会社から電話問い合わせを頂き、このたび栃木県宇都宮市まで出張してきました。住宅会社の取り組みを紹介する番組らしく、社内のスタッフインタビューや施主の取材ばかりだと、良いところばかりが強調され「ヤラセ」っぽいため、家づくり全般で役立つコメントとして専門家インタビューを行いたいというオファーでした。

住宅会社が東日本の会社なので、あまり近くの専門家ではなく、制作スタッフが知人の住宅専門誌の編集者に聞いたところ、私を推薦されたということです。その住宅会社のモデルハウスも見たうえで、客観的に「いい家づくりとは」というテーマで専門家にコメントを求めるという流れでした。

撮影は宇都宮市内にあるとある総合展示場。設計部長にその会社の住宅の特徴や、仕様、構造などを詳しく伺い、モデルも見せていただいたうえで、モデルのリビングに簡単なセットを作り撮影を開始です。

前日は、小山市で途中下車し、地元のリフォーム店として以前より懇意にして頂いている『リフォームアップル』の大竹社長とスタッフの塩田さんと合流、蔵の街がある栃木市の街歩きをしてきました。
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Posted by cms_hiroshima at 11:25Comments(0)TrackBack(0)

2014年09月10日

自分が携わった住宅が被災したら・・・

没になったプラン広島の大規模土砂災害も、不明者が遺体で見つかり残る行方不明者は1人だけとなりました。今回災害に遭った地域は、これほどの大災害があってから「危険な区域だったんだ」と分かることがほとんどで、八木地区に関してもそれ以前は静かな住宅地でした。

実は当社でも、7年前の2007年に今回土砂災害のあった八木のJR可部線より少し山側にて建築の相談を受け、プランを作成した事例がありました。奥さんの実家の隣にある農地の一部を宅地化し、自宅建築をしたいというご相談でした。

現地を確認すると、実家の進入路が敷地になっていてガレージがあり、畑のほうは農地転用をしても「道路に接していない」状態でした。畑の反対側の端にはあぜ道に近い里道が通っているものの、奥に住んでいる方の私道で権利もないということから、プランまで作成しながら最終的には「建築不可の可能性が高いので、費用を頂くことはできません」と辞退した事例です。

そのプランがたまたま書類を整理していて出てきました。

盛りだくさんの希望を整理し、家族の動線と来客の動線が明確に分かれたなかなかいい間取りになったと思いますが、1円の費用もいただかずに”没プラン”として入札の実施にも至りませんでした。

実際には、何とか接道をクリアして建築する業者が見つかったようで、今回の土砂災害の報道を見ると相談のあった畑に比較的新しい住宅が建っていました。周辺は土砂で埋まっているような場所なので、復旧は大変だろうと思いますが、建物自体には損傷はなさそうで、お隣の実家も軽微な被害で済んだように見えました。

住宅建築の仕事をしていると、このように相談だけで実際には建築にタッチしていないお客様から、お引渡ししてから大きな自然災害を受けてしまうお客様まで、ご家族の将来に対して少なからぬ責任と影響を及ぼす大事な役割を担っていることを再認識します。

だからこそ、住宅建築は土地の諸条件と切り離して考えることはできませんし、赤の他人が数十年も前に施工した古い住宅を「リノベーション」という新しいイメージで、あたかも安全な家に生まれ変わるような錯覚を起こさせることも自重しなければならないと思います。いくら数字上の耐震強度を高めても、地盤や基礎強度、そして元々の構造躯体の劣化など、見えないリスクが数多く隠されているのが、高度成長期に建てられた郊外住宅です。

このたびの大規模土砂災害を見るにつけ、複雑な心境に陥るのは私だけではないでしょう。安心できる未来を創造するのが、私たち建築に携わるプロの役割です。  
Posted by cms_hiroshima at 12:14Comments(0)TrackBack(0)

2014年09月04日

視線を変えて住宅地を見てみる

メイン通りのツリーそれぞれの国に住宅地のつくり方があり、土地の広さだけでなく太陽高度(緯度)などの気象条件も含めて、分譲地の土地の形状や広さ、道路との関係が変わってきます。

日本でも有数の高級住宅地『田園調布』は、米国の住宅地を参考に、道路(通り)に対して、建物ラインを道路幅の半分ずつ両サイドにセットバックさせました。つまり道路幅が2倍になっているのと同じで、両サイドに「並木(街路樹)」を設けることでゆとりのある高級住宅地として富裕層の心をくすぐりました。

田園調布駅から放射線状に広がる通りも、パリ改造計画を進めた「ジョルジュ・オスマン」の公園都市構想を真似たもので、米国の住宅地は田園調布よりもさらに道路幅が広い「両サイドに道路と同じ幅の並木道(サイドウォーク)」を設けるのが一般的だと言われます。(つまり道路の3倍の空間が電線なしで広がる住宅地)

前置きが長くなりましたが、画像は私が住む街、広島市安佐南区の「Aシティ」と呼ばれる野村不動産が開発した分譲地。戸建てエリアは写真の通り、メイン通りは米国とほぼ同じ「車道の3倍の空間」が、通りに面した住宅の間にゆとりの空間を生み出しています。もちろん電柱も電線もありません。

しかしゆとり空間は「この通り」だけ。
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Posted by cms_hiroshima at 11:01Comments(0)TrackBack(0)