2006年02月10日

ヒートブリッジ

ヒートブリッジ高断熱高気密住宅を手掛けている住宅会社に相談に行くと、必ずといっていいほど話題になる『ヒートブリッジ』

日本語では『熱橋』といって、そのままの直訳ですが、屋外の熱を室内に伝える(熱伝導率の高い)素材のことを指しています。例えば「アルミ」とか「鉄」とかです。外の冷たい空気を室内に伝えたり、せっかく温まった部屋の温度を外に伝えて放熱したりする存在です。

今朝、広島地方は「摂氏0度」でした。写真は、私が自宅近くでたまたま見つけた「ヒートブリッジ」が誰の目にも明らかな事例です。鉄骨系のプレハブ住宅の外壁に、見事なほど「ヒートブリッジ」によって、外壁が「結露している」部分とそうでない部分がはっきりと出現しています。
(画像をクリックして拡大するとわかるでしょう)

これは、室内でエアコンやファンヒーターを焚いて温めた熱が、ヒートブリッジを通じて外壁に漏れているということです。外壁周辺の冷たい空気と触れて、まるで「蕎麦屋からメガネをかけたまま、寒空の外に出た瞬間にメガネが曇る」という状態と同じです。

ここで注意しなければならないのは、断熱材でも挿入の仕方が悪ければ「ヒートブリッヂ」になってしまうということです。特にグラスウールのように、壁の中の結露水を含んで垂れ下がるような断熱施工をしていると、室内の熱が戸外にどんどん出て行ってしまいます。恐らく上の写真はそのような状況になっているのでしょう。

逆に「鉄骨」は摂氏0度の外気温に冷やされて、室内にその寒さを伝えているのでしょうが、室内側の暖かくなった部分で「壁体内結露」を起こしていると考えられます。

大手ハウスメーカーが「サーモグラフィー」を使って断熱性能を見せるようなTVコマーシャルがありますが、実際に「限られた予算」のお客さんには、このような性能の住宅を平気で売っているということでもあるのですね・・・

この建物をよく見ると、そのほかにもメーカーの思惑がよく分かります。
それは・・・

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ハウスメーカーの家は相対的に高くなります。しかし、お客様にも「予算」というものがあるので、出来るだけ予算に近づける努力が必要です。

その結果、ハウスメーカーの超ローコスト仕様になってしまうのです。

上の写真を見て、何も気づかない人は幸せかもしれません。
「あの大手メーカーでも、そのくらいの金額で出来るんですね」と喜んでいられます。(他人の家を写真に撮って勝手なことを書いていますが、お許しください・・・)

まず、ローコストの定番『総二階』
1階部分には屋根も庇もありません。玄関ポーチの上でさえ、既製品のフラット屋根がついているだけです。

そして、アパートについているような『既製品のベランダ』
建物本体に防水施工を施す必要も、バルコニーのように外壁の仕上げをする必要もありません。ベランダを取り付けているだけです。

玄関もあんまりでしょう。勝手口の上にちょっと立派な屋根と柱2本がついた程度です。このブログにもたびたび登場していただいた、施主の信本さんが「ハウスメーカーに提案された玄関があまりにも勝手口に毛が生えたようなもので・・・」と嘆いていましたが、こんな玄関を提案されたのでしょう。

とはいっても、このような指摘をしても一般の施主は設計段階では気づかないでしょうし、気づいたとしても「自分の予算では仕方ないか・・」とあきらめるか、建った後でさえ気にしていない「こだわりのない人」もいるかも知れません。

しかし、同じ程度の予算があれば、恐らくもっと性能もグレードも高い住宅は建てられます。

ヒートブリッジが見られるアパートアルミサッシの室内側に結露が出るのは一般の住宅では仕方ないものの、外壁に結露が出るような家は「予算に関わらず」ハウスメーカーも工務店もつくってはいけないと私は思います。
それが住宅業界のプロとしての責務です。

●右の写真は別の鉄骨系プレハブアパートです。→
 やはりヒートブリッジが見られます。

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Posted by cms_hiroshima at 23:45 │Comments(0)TrackBack(0)

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