2020年12月12日

衰退する街の再生に取り組み始めました!

ふくろまちWall Park
新型コロナウイルスによって、予想もしなかった1年となった2020年ですが、ここ数年は住宅の仕事以外に街づくりの相談も増えてきて、このたびは広島市の中心市街地の活性化にも携わるようになってきました。これは、住宅地の視察で海外の住宅事情などを知り、単に”個人の敷地に建つ一戸の住宅”の性能やデザインを追求するのではなく、住みやすさや建物の資産価値、近隣のコミュニティなどは、都市計画やランドスケープデザインなど、街づくり全体を考える必要性を感じて、広島市の都市計画審議会の委員になるなど、街づくりへの情報発信、提言への共感が拡がってきたようです。

このたびご紹介するのは、政令指定都市の広島市内中心部でも、身体のヘソにあたるような中心地『中区袋町・中町』を、平和大通りから本通り商店街に南から北に向かう一方通行路の賑わいを再生するプロジェクトです。

通常、賑わっている通りは愛称などが付けられ、例えば本通り商店街のすぐ南側に並行して走る、東西の2本の通りは、地元商店主たちが「うらぶくろ商店街」という名前をつけ、それが市民の間にも浸透してきました。今回はこの「うらぶくろ通り」と直行する通りに面して、約90mにもわたる建物が長らくファサード(正面)を閉めたまま、都心の衰退の象徴にさえなっていたNTT袋町ビルを、何とか街の再生に協力してもらおうと、今年1月くらいから動き始め、まだ新型コロナの緊急事態宣言が出される前の今年3月はじめに提案書をまとめ、紆余曲折を経てこのたび、まずは暗かった壁面をきれいにリニュアルし、昨日(12月11日)お披露目のセレモニーが開催されました。


松井広島市長も出席したオープンセレモニー
この通りはまだ、愛称がなく『中1区187号線』という広島市の市道として連番が割り当てられているだけ。単に裏通りのような狭い一方通行路に面した古いビルの壁面をリニュアルしただけとはいえ、セレモニーには松井広島市長も出席されて挨拶をするなど、地域住民や地元マスコミなども集まって、いかにこの通りのこのビルが広島市の都心の雰囲気に大きな影響を与えているのか、再認識させられました。

広島県内は、12月に入り新型コロナの感染者数が爆発的に増加、昨日の12月11日で平和大通りでライトアップされている『ひろしまドリミネーション』も急遽中止が決まりました。しかし何とかその直前にこの壁面リニュアルのセレモニーを開催できたことは、このプロジェクトに情熱を掲げて取り組んできたNPO法人ふぞろいプロジェクトのメンバーの皆と、NTT西日本APやNTT都市開発の人たちの頑張りの賜物です。

まだまだ都心の賑わいを取り戻し、活性化までに繋がるには、単に民間企業の建物のファサード、壁面のリニュアルだけでなく、車中心の道路空間を人間に取り戻し、人の流れも変わって観光客のみならず地元の人達も街歩きするような魅力的なエリアにしていくことが求められます。今回のプロジェクトは、中区役所の区長や地域おこし推進課の方々も、エリア全体の活性化の議論をし、アイディア出しもしました。ようやくスタート地点に立ったのが今回のセレモニーでもあり、また数年掛けて、コロナ禍前以上の賑わいをこのエリアで作っていきたいと思います。


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Posted by cms_hiroshima at 20:28