2021年09月11日

ウッドショック以上に深刻な大工の高齢化・・・

棟上げの様子
公開投稿としてのブログは久しぶりの更新となりました。
この間、大雨による自然災害や、新型コロナの第5波による外出制限、飲食店の営業自粛など、明るい話題を探すほうが難しい状況が続きました。国民の多数が開催に反対するはめになった東京オリンピックは、無観客ながら無事開催され、先ごろパラリンピックも史上二番目のメダル獲得で閉幕しました。目に見えないウイルスのお陰で、国民を二分するような議論になりましたが、私はこのスポーツの祭典を開催してよかったと思います。

さて、住宅業界に話を転じると、このパンデミックによって輸入木材に頼る日本の木造住宅が、輸出国の木材を出荷する港の荷役労働者が、ロックダウンなど新型コロナの影響で不足し、大量のコンテナが滞留、貨物船に積まれた輸入コンテナも海上で待機するなど、世界的に空きコンテナの不足などの連鎖的な船便停滞を招いたようです。その上に米国経済の復活で、建売中心のアメリカ経済で住宅需要が再燃、中国の建築ラッシュなどもあって、日本に構造材が入ってこないという『ウッドショック』と呼ばれる現象で、国内の建築価格の急上昇、材料が調達できないと言った混乱が起きています。

昨日(9月10日)に棟上げをした画像の現場も、ウッドショックの影響を受けましたが、当初「杉材」だった柱が調達できず、同じ価格で余っていた「ヒノキ材」を使うことが出来、施主にとっては棚ぼた的な状況となりました。赤みの入った杉材に比べ、柱が白いのが写真でも伝わると思います。

今後、まだまだ国内ではウッドショックの影響が拡がり、収束は見えませんが、それでも去年のマスク騒動や東日本大震災時のユニットバス等の部材調達の滞留と同様、ときが解決してくれる一時的な危機でしかありません。棟上げで気づいたのは、当日応援含めて8人程度集まる大工の中で、還暦を超えてしまった今年61歳の私よりも年上の大工が過半数だったこと。

この状況は数年で改善することはあり得ず、益々悪化していくばかりです。たとえプレカットなどの機械化・システム化や大工道具の進化などがあっても、建築現場の人不足、高齢化は深刻です。これこそ未来のリスクとして、業界を挙げて取り組まなければならない共通のテーマです。  

Posted by cms_hiroshima at 15:00

2018年11月29日

賃貸マンション建設ラッシュの行く先

賃貸マンションの立地
今年も残すところ1か月余りとなり、TVでは『今年の流行語大賞』の候補が発表されるような時期です。今年を振り返ってみると、7月の西日本豪雨は忘れることができないものの、住宅関係でいえば『かぼちゃの馬車』をはじめとして、賃貸住宅投資熱が社会的問題にまで広がった年として、記憶に刻まれます。

画像は、広島市の郊外で目にした完成間近の賃貸マンション。新しい開発地ですが、敷地のすべてが道路に囲まれ、しかも事実上一方通行での車の進入です。建築中の仮囲いを見たときには、私はこの開発団地の給水施設など、機械装置を格納する公的な構造物だと思っていました。

しかし、ご覧の通り5階建ての賃貸マンションが完成し、入居者を募集しています。今の建築費が高騰している時に、鉄筋コンクリートの賃貸マンションを建てると、家賃に跳ね返りますが、この立地条件でそれほどの家賃負担をする人が、実際にこの物件を見学し、車で建物を後にしようとした時に、毎日の車での外出がスムーズにいかないことに気づき、入居を決断できないのではないかと感じました。

これだけの建物を建てれば、数億円の投資で、この状況から先祖代々から受け継いでいる実質無料の土地とも思えません。貸し部屋の入居率が悪ければ、当然収入よりも銀行返済のほうが上回りそうな物件です。それでも「相続”税”対策」として、金融機関や税理士さんなどに勧められて、現金を不動産に変えることでの資産圧縮効果が優先されたのでしょうか・・・?

数年前の税制改正によって、相続税が発生する資産家のすそ野が増え、多大な相続税負担の計算に怯えて、アパマン投資をする人たちが後を絶ちませんが、基本的に賃貸経営をする前に優先すべき「相続対策」がいくつもあります。「税対策」以前に、それまで築いてきた資産をどのように家族に残していくのか、多少税金を払っても、その資産形成に繋がった地域社会にも少し還元する気持ちで、争いも将来の過大な負担も生じない、スムーズな相続、安心できる不動産投資をしていただきたいですね!

当社は、『貸家経営診断士』の資格と併せて、外部に相続に明るい優秀な専門家がいるので、お気軽に相談してください。相談先の判断基準として「この人が仮に嘘や不正直だったら、どれだけの契約が出来るのか?」をイメージしてみることです。特に短期間・接触回数が少なくて、金額が大きければ、大きな損失を被る可能性も潜んでいます。スルガ銀行のような世間で優良だと評価されている金融機関でさえ、大きな社会問題になったのが不動産投資、賃貸経営です。
  
Posted by cms_hiroshima at 15:11

2018年08月17日

ツリーハウスが増えています!

ツリーハウス

今年のお盆休みは、妻の両親の初盆・49日の法要などがあり、実家の周防大島でゆっくりと過ごしました。この間、島内では帰省中の2歳の子供が行方不明となり、全国のニュースでも放送されていました。

誕生日を迎えたばかりの2歳の男の子は、大分から来たスーパーボランティアのおじいちゃんに救出され、これまたこのおじいちゃん(尾畠春夫さん)の20年間のボランティア活動がユニークかつ凄い人生だったため、人物にもスポットが当てられて、周防大島が有名になりました。

周防大島は平成の大合併により4町(大島町,久賀町,橘町,東和町)が合併して発足しており、今回の行方不明と救出劇は、旧大島町の家房という町でした。7月の豪雨災害で一部道路が寸断されており、妻の実家は家房から遠いので足は延ばさず、近くながらほとんど訪れることのない周防灘(四国)側の集落に足を延ばしてみました。

そこには本土(広島湾)側しか見て暮らしたことがない私にとって、別の島に来たのかというような風景がありました。数多くのログハウスやコテージがあり、画像のようにツリーハウスも建っていました。

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Posted by cms_hiroshima at 15:00

2017年07月25日

某ハウスメーカーの戸建単価が凄い!

戸建住宅単価上昇グラフ
日銀の黒田総裁が5年任期の最終年、異次元の金融緩和によって物価を上昇させて「デフレを2年で脱却させる!」と宣言してから、残すところ任期は半年となりました。しかし結局ご自身の任期では2%の物価上昇は達成できず、さらに一年先送りすると発表されました。

画像は、若干時期がずれますが、まさに”デフレの真っただ中”の2010年から2014年の、某大手ハウスメーカーの戸建住宅の1棟あたりの売上単価です。1万棟を超える住宅供給をしていて、平均客単価が毎年これほど伸びていると、どれだけ売上も伸ばしたのだろうかと思うと驚きますね!

【戸建住宅1棟あたり売上単価】
 ・2010年 3,172万円
 ・2011年 3,311万円(前年比134万円/4.2%上昇)
 ・2012年 3,344万円(前年比 33万円/1.0%上昇)
 ・2013年 3,450万円(前年比106万円/3.2%上昇)
 ・2014年 3,565万円(前年比115万円/3.3%上昇)

ちなみに1年間で平均100万円の単価増加で1万棟だったら、増加分だけで100億円の売上げ増です。株主向けの資料で書かれているので、たまたま予算のあったお客さんが、オプションを100万円分余計に発注してもらったというものではなく、この会社で建てた人”全員”の平均で、前年度よりも”物価上昇していた”ということです。東日本大震災の翌年を除いて、政府や日銀の物価上昇目標よりもはるかに単価が上がっています。

しかも戸建住宅だけでなく、賃貸住宅も、3・4階建て住宅も、それぞれ5年間一貫して右肩上がりです。
では、同じ資料で2013年度〜2015年度の3年間の戸建住宅事業の売上高(計画含む)も書かれていましたので、そちらも紹介しますね!
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Posted by cms_hiroshima at 14:35Comments(0)

2017年06月05日

ZEHの家建築中!

ソーラーパネル
最近家づくりを検討し始めた人でなければ、ほとんど聞いたことがない言葉『ZEH(ゼッチ)』。Zero Energy House(ネット・ゼロエネルギー・ハウス)の略語です。これは日本のエネルギー基本計画に沿って、年間の一次エネルギーの消費量を正味(ネットで)ゼロエネルギーになるような新築住宅をつくるようにとの政策で、経済産業省の外郭団体である一般社団法人『環境共創イニシアティブ』が推進している省エネ性能の高い家です。

ネット・ゼロということは、ソーラー発電によって自家発電することで、電力会社からの電気を買わないことも含めての、正味ゼロエネルギーで、無暖房で過ごせるような断熱性能の家という訳ではありません。『HEMS(ヘムズ)』と呼ばれるエネルギーマネジメントシステムで家の中で使うエネルギーをモニター画面で見える化するなど、エネルギー節約ができる家がZEHです。

昨年度は広島地域でも125万円の補助金が出て、写真のお宅も申請に間に合いましたが、今年度の募集を見ると補助金額が50万円も下がって75万円となっていました。太陽光発電のパネル価格が下がっていることや一定の普及が広がって工事の効率も高まっているだろうという判断なのでしょう。太陽光で発電する電気の買い取り金額も徐々に下がってきているので、補助金が得られたとしても、購入者の負担は決して小さくはありません。

また技術力があればどの会社でも出来るという訳でなく、事前にZEHビルダー登録した企業(地元の工務店含む)に限られます。技術力と意欲のある会社だけに高い省エネ技術を学んでもらい、ノウハウを早期に確立してもらいたいということのようです。

大手のハウスメーカーだけでなく、木造住宅を手掛けている地元工務店でも、ネットでZEHビルダーを探してもらえば、大手と同等以上の断熱性能の家を建築することが可能です。特に鉄骨プレハブに比べると、躯体の熱伝導(ヒートブリッヂ)が少ない分、木造住宅のほうがコストを抑えて高性能な省エネ住宅をつくることが可能でしょう。

どの会社がいいのか分からなければ、広島都市圏で新築住宅をZEH化したい場合、私にご相談下さい。画像の家は広島市佐伯区で建築中です♪

  
Posted by cms_hiroshima at 16:33Comments(0)TrackBack(0)