先週の日曜日、お引渡しをして半年が経過した施主のお宅に伺いました。
地場工務店が建てる木造住宅ながら、
『住宅性能表示制度』を利用し、外断熱を採用した、性能の確かな家です。
性能表示は、国土交通省認定の第三者評価機関の
ハウスプラス中国住宅保証を利用しました。『設計段階の審査』と『工事中の4回の検査』を経て、構造や断熱性能など9つの項目に関して『等級』が付けられます。
自由設計の木造住宅では、この制度を使うことはまだ少なく、欠陥住宅を未然に防ぐには効果のある制度です。
しかし、こちらの施主は施工会社内での連絡ミスやうっかりミスが重なり、お引渡し後もクレームによる補修が続いたのです。第三者の検査は問題なく終了しているので、建物自体の性能には問題はありませんでしたが、打合せと違う品番のものが付いていたり、最終的に施主の確認なしで発注していたり・・・
機能的には問題なくても、
通販で色違いの商品が届いたのと同様、発注者としては納得行かない
ことが続いたのです。
これは、検査機関や私のようなコーディネートの立場の人間では、例え現場でチェックしていてもミスには気づきません。
打合せの当事者同士でしか分からないのです・・・(-_-;)
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ミスが重なり、対応の不備もあって、施主ご夫婦も折角の新居で数ヶ月落ち着くことが出来なかったようでしたが、ようやく落ち着きを取り戻されたようでしたので、人気のケーキ屋さんで手土産を持ってご自宅に訪問したのです。
家づくりの過程を振り返ったり、私のサービスの話をしたり、2時間半ほどのご夫婦との会話がアッという間に過ぎました。
新興住宅地なので、ご近所もここ1年で新築を建てて引っ越して来た方ばかりです。ご近所づきあいでお互いの家を行き来するそうですが、昨今のトレンドで、ほとんどの家が
リビング階段と吹抜けのある家だそうです。
オレンジ系の洋風瓦の家も多いのがこの団地の特徴です。
施主の奥様が、
「若本さんのアドバイスで
吹抜けをやめておいて良かったです」
と、ご近所の家を見た感想を教えてくれました。
打合せのスタートでは、あんなに「吹抜け」にこだわっていたのですが、私が何気なくいった言葉で吹抜けをやめたようです。
(私はあまり覚えていませんでした)
一番良かったのは、階段の広さということです。
吹抜けよりも、むしろ幼稚園に通う娘さんと横に手をつないで階段を上がれることが何より快適だと奥さんは嬉しそうです。階段はモジュールを無視して幅広のリビング階段にして正解だったようです。
流行のデザインを追わず、シンプルで自分たちの使い勝手を十分吟味されてつくったこの家は、引渡し前後のトラブルやクレームとは別に、何年経っても飽きない住み心地のいい家になるだろうなと、私自身感じました。
連絡ミスや発注ミスで汚点をつけてしまったのが残念です。
この反省をプラスに活かしていくのも私の仕事です。
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