民間の確認検査機関

←厳しい第三者の検査『性能表示制度付き』住宅を建築中です！

構造計算書偽造問題がワイドショーでも大きく時間を割いて報道されるほど、今回の問題は大きな社会問題に広がってきました。

民間の検査機関『イーホームズ』が、その偽造を見破られなかったことが、さらに業界に激震を走らせています。あたかも「確認申請を民間に開放したからこのような事態になった」というニュアンスまで流れています。

今回の問題は、マンションやホテルなどの大型の建築物です。しかし戸建て住宅に関しては、従来の行政だけが行なっていた「確認申請」では、審査を行なう建築主事の人数が少なく、完了検査も行なわないまま施主に引き渡されるなど、対応が後手後手に回っていました。

だから、消費者にとっても民間で確認申請が行なわれるようになったことは、「不安材料よりも安心材料が増え、選択肢も増えた」と私は考えています。

それは

『競争原理』は万能ではありませんが、選択肢のない状態よりも、利用者にとってメリットが多いということは間違いありません。

写真の建築中現場では『住宅性能表示制度』を利用した第三者検査が進められています。この検査は、一般の確認申請よりも厳しい設計図書のチェック、工事中の検査が行なわれます。

しかも、性能表示の検査とは別の検査機関が『瑕疵検査』(欠陥住宅が発覚した場合に保障するための保証機関による検査)も実施しています。

通常、確認申請による「中間検査」や瑕疵検査による「躯体検査」などは、建築基準法に合致した施工であればパスしますが、『住宅性能表示制度』によって、性能を指定した場合には、基準法以上の施工が要求され、その性能に満たない施工がなされている場合は、例え基準法に合致していてもやり直しを指示されます。

こちらの現場でも『配筋検査』の結果、型枠を外して鉄筋の補強、かぶり厚さの確保を指摘されました。配管などが基礎を貫通する部分は、かぶり厚さを確保するのは容易ではありませんが、検査員の指摘通り、検査員の目の前で鉄筋の組み直しを行い、無事検査がパスしました。

このように、検査機関もひとつだけでなく、複数の機関を競わせることで、お互いの競争意識もあり、より厳しいチェック機能を果たすことが出来るのです。

コンシェルジェとして、検査機関も競わせ施主に安心を提供するのも私の仕事です。

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